• テキストサイズ

【R18】最高の結婚

第11章 幸せな家族


遥side

「えっと・・・改めて・・・この人が、父親の遼くん。」

「・・・幸希・・・です・・・」

気まずい空気が流れる。
何故か幸希は敬語。

「本当に大きくなったな。15か?」

「はい。」

「そうか。15年か。・・・敬語やめてくれ。」

「分かってますけど・・・そんな急に現れて父親って言われても・・・」

そうだよね・・・
生まれてすぐいなくなっちゃったから記憶ないもんね。

「少しずつでいいから慣れていこう?ね?」

幸希の頭を優しく撫でる。
気のせいか、少し顔が赤い。

「貴方が俺たちの前から居なくなったのは、俺たちの為だって分かってます。でも・・・」

幸希が僕の手を掴み、撫でるのを止める。

「どうして、番にしてやらなかったんですか?」

「っ!それは・・・」

「こ、幸希!?////」

急に何言ってるの?!
そんな事僕は別に気にしてないのに!

「おじさんは、あの人の事だからきっと何か考えがあるって言ってましたけど、これまでどれだけ大変な目にあったか・・・貴方は知らないですよね?!」

「遥・・・そうだったのか?」

「・・・うん。でもね、拓真と幸希が守ってくれたから大丈夫だよ!?」

「・・・幸希、ありがとうな。それから遥、すまなかった。」

遼くんが深々と頭を下げる。
それでも幸希は怒りが治まらない様子で。

「そんなんで許されると思わないでください!遥、1回死にかけた事あるんですよ!?」

「っ!?それ、ほんとか!?」

「そ、それはっ僕がっ!」

「遥は口出ししないで!正直、こんな人よりおじさんの方がいいよ!」

「幸希!」

いくらなんでも言い過ぎだよ!

僕は気がつくと幸希に手を上げていた。
・・・やっちゃった・・・僕・・・
初めて幸希を叩いた。

「っ!ごめ・・・」

幸希が鞄を持って部屋を出ていこうとする。

「幸希!待て!」

遼くんが追いかけようと立ち上がる。

「付いてくんな!クソ親父!」

そう言って勢いよく扉が閉まる。
い、今の言葉は・・・流石にまずい・・・

「りょ、遼くん?気にする必要ないよ!」

「い、今・・・親父って・・・」

「え・・・」

「俺の事親父って言った・・・」

感動してる・・・
あ、そう言えばさっき幸希が何か落としていったような・・・
紙?

───『検査結果』

あ・・・
/ 177ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp