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【R18】最高の結婚

第11章 幸せな家族


遥side

それから年月が経ち、幸希は15歳になった。
あれから15年。
僕も歳をとった。
普通の会社に就職して、事務仕事をしている。

「じゃあ、行ってきます。」

「行ってらっしゃい。あ、そうだ。検査の結果、今日出ると思うから、帰ったら見せてね。」

「検査?・・・あー・・・あれね。わかった。」

第2の性別の検査だ。
僕は‪Ωで遼くんが‪α‬だから、可能性としてはβ。
‪α‬とΩは数が少ないから確率は低い。
僕自身も幸希にはβであって欲しい。

幸希自身は性別に興味はないみたいだけど。

「待って。」

「なに?」

幸希の両頬に手を添え額をくっつける。

「気をつけてね。」

幸希から離れる。
やっぱり遼くんそっくりだ。

「・・・あの人の事考えてるでしょ。」

「っ////」

「はぁ・・・騙されてるって。俺は信じてないから。番にもされてないんでしょ。おじさんにしときなよ。」

おじさんというのは拓真の事だ。
僕と拓真は血が繋がっていないことは既に話している。

「・・・あの人はそんな人じゃないよ。きっと帰ってくる。だからほら!もう行く!遅刻!」

「・・・はいはい。ちゃんと戸締りしてね。そろそろヒートでしょ。」

「大丈夫だって。行ってらっしゃい。」

幸希を玄関先で見送って家の事を済ませる。
今日は休みだからゆっくりできる。

ピンポーン· · ·

「はーい。」

インターホンが鳴り、急いで玄関に向かう。
鍵をあけ、扉を開く。

「・・・ただいま。」

「っ!?////」

目の前には幸希そっくりの顔。

「あっ・・・りょう・・・くん・・・お・・・おかえりぃ////」

思わず抱きついてしまった。

「ひっく・・・うあぁ・・・遼くんだぁ・・・」

「ごめん、ごめん(汗)」

まるで小さい子供のようにわんわん泣いてしまった。
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