第11章 幸せな家族
遼side
遥の状態はどんどん回復していった。
初めはすぐパニック状態になり、暴れたりした。
自殺行為をしようとしたりしたことも。
けど、今じゃ昔の遥だ。
そろそろ頃合いかもしれない。
「ねぇ、遼くん!明日退院だよ!家はどうしよっか!どうせなら子供がいっぱいいる所がいいな。この子も友達沢山できるだろうし!」
「・・・そう・・・だな。」
「どうしたの?遼くん。どこか具合でも悪い?」
「いや・・・何ともないよ。」
優しく遥を抱きしめる。
首元にはまだ噛み跡は無い。
「遥、愛してる。」
「きゅ、急にどうしたの!?////」
「何となくだよ。」
「ずるいなーもう////」
今日でお別れだ。
ごめんな、遥。
「じゃあ、そろそろ帰る。ちゃんと寝ろよ。」
「あ、待って・・・その・・・キス・・・して欲しいな////」
「・・・相変わらず、可愛いな。」
「んっ////」
「じゃあな。」
「うん、またね。」
遥の笑顔で見送られながら病室を出る。
これで暫くはお預けか。
「もう行くんですね。」
「あぁ。・・・頼んだ。」
「・・・待ってますから。」