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【R18】最高の結婚

第11章 幸せな家族


遥side

「──っ・・・」

白い部屋。
心地よい風。
暖かい手。

ここ・・・病院・・・?

腕には点滴が。
遼くんは僕の膝を枕にして寝ている。

遼くん、無事だったんだ。

「・・・あ・・・あれ・・・」

お腹が凹んでる。
恐る恐る服を捲り上げると縫い目があった。

「え・・・どう・・・して・・・」

僕の赤ちゃんは?
どこいったの?

どうして僕は生きてるの・・・

「僕のせいだ・・・僕が自分を守れないから・・・」

「・・・はる?・・・起きたのか・・・」

「ごめんね・・・僕が悪いんだ・・・僕が・・・」

「遥・・・?」

頭の中がグルグルする。
全部、僕が弱いから。
結局、遼くんを傷つけてしまった。
赤ちゃんを・・・殺してしまった。

「おい!遥!落ち着け!」

「落ち着いてられないよ!ねぇ!赤ちゃんを優先してって言ったよね!?どうして僕が生き残ってるの?!」

「何言って・・・赤ん坊は無事だ!ちゃんと生きてる!」

「へ・・・?生きて・・・」

「あぁ。帝王切開した。それしか方法が無かったんだ。赤ん坊には何も問題はねぇよ。」

・・・よ、よかった・・・
安心で一気に涙が溢れ出た。

「うっ・・・うぁ・・・よかっ・・・ひっく・・・」

「お前はよく頑張ったよ。」

病室の扉が開き、拓真が赤ちゃんを抱えて入ってきた。

「遥、抱いてやれ。」

「拓真ぁ・・・」

「泣くなよ、子供の前でみっともない。」

「でもぉ・・・ひっく・・・本当に・・・皆・・・よかったぁ・・・」

赤ちゃんを抱き抱え顔を見る。
白くて、柔らかくて、暖かくて・・・
何より可愛い。
僕の赤ちゃん。

「ぷっくく・・・遼くんそっくり・・・」

「そうか?どっちかと言うと遥だろ。」

「遼くんだよ。大きくなったら遼くんみたいになるのかな・・・」

今物凄く幸せだ。
これからもっと幸せに3人で暮らせるんだ。
楽しみ。

「遼くん。幸せだよ。物凄く。」

「・・・俺もだ。」

名前はどうしようかな。
男の子だからかっこいい名前かな?

「うーん・・・幸希とか?普通すぎるかな?」

「いや、普通でいい。こいつには普通に生きて欲しい。幸せに。」

「そうだね。・・・よろしくね、幸希。」


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