第3章 新しい生活
遼side
「遥さん、寝ました?」
「あぁ。」
現在、膝枕状態。
今まで、こんなにドキドキした事あっただろうか。
「元はと言えば、貴方が遥さんにプロポーズなんてするからですよ。」
「分かってる。」
遥がOKを出したのも、俺に怯えていただけ。
怖かったから、頷いた。
強制的に妻にしたのも同然。
「もうすぐ着きます。」
車を1時間程走らせて見えてきたのは豪邸。
ここが、俺達の本拠地。
門の前には何人もの警備係。
「親分、おかえりなさい!」
「おう。何も問題無かったか?」
「特にはなにもありません。」
「そうか。裏にも警備を。」
「はい!」
車のまま、門の中に入り、入り口前で停る。
「遥さんは俺が運びます。先に休まれてください。」
「いや、いい。」
俺は遥をお姫様抱っこし、奥の部屋へ向かう。
そこが新しい遥の部屋だ。
「ん・・・」
「起きたか・・・遥、ここが、お前の部屋だ。」
「ここがですか?でも少し広すぎる気が・・・」
「・・・嫌か?」
「い、いえ!そんな!ありがとうございます!」
遥は慌てて俺の腕から降り、部屋に入る。
まだ怯えている。