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【R18】最高の結婚

第10章 愛しているから


中原side

明日、俺は姉ちゃんを連れてここを出る。

その為には鍵がいる。
姉ちゃんが繋がれている鎖と裏口の鍵。
金庫室にあったはずだ。

今夜取りいくのは難しい。
見張りが鍵の数を確認しに来る。

取るなら逃げる直前。
アイツらがいつも逃げる時間の10分前からが勝負だ。

「ふざけるな!」


拓真の声が聞こえた。
何があったんだ?

見に行くと遥が運ばれていた。

っ!
何があったんだ?!

隙を見て中に入る。

「拓真!何があった!?」

「中原さんっ!」

遥の様態がまた悪くなったらしい。
呼吸困難に吐血・・・

そろそろ耐えられなくなる・・・

ここまで来たらお腹の子は・・・
生きてたら奇跡としか言い様がない。

「けど、この薬が無かったらもっと酷く・・・本当にありがとうございます。明日は必ず・・・外へ。」

「・・・わかった。」

遥の為にも急がねぇと。

ここを出たら1番に姉ちゃんを坂間さんの所で匿ってもらおう。
それからはすぐここに戻る。

あの人なら伝えたらすぐここに駆けつけるだろう。



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