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【R18】最高の結婚

第10章 愛しているから


拓真side

「・・・ごめん・・・なさい・・・」

遥は先程からずっと寝言で謝ってばっかだ。
本当に赤ちゃんは死んでしまったのか?
こんなに・・・必死にこいつが守っていたのに。

アイツらのせいで・・・

このままだと遥も無事じゃ済まないかもしれない。
どうにかしてここを出ないと。

「拓真・・・」

「・・・おはよう。」

「・・・首・・・どうしたの?」

記憶が抜けてる。

「・・・何でもない。」

「けど、指の跡が・・・誰かにやられたの?」

遥に本当の事は言えない。

「・・・色々あってな・・・」

「あの人たちなの?」

「・・・そうだよ。」

「・・・大丈夫?」

遥が優しく首を撫でる。
先程の力強い手とは違って弱々しい手だ。

「あぁ、もう心配ない。」

「よかった。・・・いつになったらここを出れるのかな?」

「・・・そうだな・・・きっともうすぐだ。」

「・・・早く遼君に会いたい。そして、3人で幸せに暮らしたいよ。」

「信じて待っていよう。あの人なら何があっても来てくれる。」

「そうだね・・・」

少し心配した顔をしている。
正直、俺も不安だ。
身体が精神と共にどんどん弱っていってるのが分かる。

ガチャ

「「っ!」」

扉が開いた。
俺は遥を守るようにして身構える。

「・・・よかった・・・まだ無事だな。」

「中原・・・さん?」

「出来たんだ・・・薬が・・・」

薬?
手に試験管のような物をもっている。

「・・・これで少しは違うはずだ。」

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