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【R18】最高の結婚

第10章 愛しているから


遥side

「・・・え?」

頬がジンジンと痛む。
拓真が僕の前に立っていた。

「・・・死にたい・・・だと?・・・」

「・・・死にたいよ!拓真にはこんな気持ち分からないでしょ?!‪α‬だから!将来期待できるから!けど僕はそんな人達の奴隷なんだよ!?こんなの・・・耐えれない・・・」

大体どうしてΩなんてあるんだろ・・・
要らないのに・・・

これまでに‪α‬の人達に優しくされたことは?
本当に心から愛されたことは?
初めは信じてた。
でもヤったら満足。
その後はポイ。

「どうせ・・・拓真も・・・僕の事本当に愛した事ないでしょ?身体目的でしょ?いいよ、正直に言って。ほら、今なら僕無防備だよ?犯したら?ストレス発散にもなるでしょ?」

乱れた服を脱いで拓真の前に身体を差し出す。
こうやって身体を売る方が僕にはあってるんだ。

「馬鹿かよ・・・」

拓真は僕を強く抱き締め肩に顔を埋めてきた。
震えている?
あれ、肩がジワジワと温かくなってきた。
・・・泣いてるの?

「そんな事ない。今までに一度もない。俺は本当に心からお前を愛してるよ。今でも。だからお前の泣き叫ぶ声聴いて心が苦しむんだ。自分の体調なんて忘れるくらいに心が痛むんだ。だから死にたいなんて言わないでくれ・・・」

「・・・でも僕の事さっき避けてた・・・」

「あれは・・・俺が悪いんだ。お前は悪くないのにアイツらへの怒りをお前に当ててしまった。ごめん。」

「・・・そう・・・だったんだ。」

まだ震えてる。
こんな拓真は珍しい。
きっと怖いんだ。
こんな事されて。
拓真は何も悪くないのに。

「それに坂間さんも・・・お前の事を本当に愛していると思うぞ。じゃなきゃ、死ぬ気で守ったりしねぇだろ?大事にされてるじゃねぇか。あんな人、そんなにいないと思うぜ。充分幸せものじゃねぇか。俺もお前が大事にされてて幸せだよ。」

「拓真・・・ありがとう・・・」

「だから、死にたいなんて言わないでくれ。もう少し・・・頑張ろう・・・きっと・・・助けに来てくれる・・・」

拓真の力が抜けていく。
耳元ではスースーと寝息を立てている。

「うん、そうだね。ごめんね。少し休もっか・・・おやすみ。」

拓真の身体を抱きしめ慰めるように頭を撫でた。
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