第9章 信じるべきは・・・
遥side
「・・・のガキっ!!」
銃を向けられたが、それを弾き飛ばして何度も腹を刺した。
「この子は僕が守るんだ。誰にも渡さない。」
気がついたら既に息をしていなかった。
人を殺した。
この手で。
「おい!何があった!」
部屋にさっきまで一緒にいたと思われる男が入ってきた。
「っ!なんだこれ・・・もしかしてお前が・・・っ!!!」
パーン
弾き飛ばした銃を急いで拾い、男に向けて撃った。
相手の左足に命中。
「うっ!てめぇ!!」
集中して少し上に銃口を向ける。
そして、思い切って撃った。
見事に頭に命中。
男はそのまま倒れた。
死体をそのまま放置状態にし、銃を持って部屋を出た。
ここにいても危険なだけだ。
この屋敷を出るのが1番いい。
用心しながら慎重に足を進める。
「いたぞ!」
見つかった!!
どうしたら・・・
とりあえず逃げなきゃ・・・
逆走しようと振り向いた時だった。
パーン
前から銃の弾が飛んできて僕に当たることなく後ろの男に命中した。
これは間違いない。
「遼君!!」
銃を投げ捨て飛びついた。
遼君も銃を腰に仕舞い抱きついた。
「良かった。無事だったか。」
「うん。怪我も無いよ。」
「良かった。ここを出るぞ。これを持て。」
「でもこれ・・・」
遼君の銃だ。
僕が持ってたら遼君が戦えない。
「僕はさっきので良いよ。」
「あれはもうすぐ弾切れだろう。それよりも俺のを持ってたが安心だ。」
「わかった。」
「俺は怪我しても平気だ。お前には絶対傷1つ付けさせねぇ。」
遼君の袖を掴み後ろから付いていき出入口まで向かった。