• テキストサイズ

【R18】最高の結婚

第9章 信じるべきは・・・


遼side

遥の身体が心配だ。
ここに来てから、少しずつ弱っている気がする。

妊娠するとあれが普通なのか?
あまりにも帰ってくるのが遅く、洗面所に様子見に行くことにした。

「遥・・・何してるんだ?」

「・・・っ・・・ごめん・・・なさい・・・」

「は・・・る?」

頭を抱えひたすら何かに謝っていた。

「僕はΩだから・・・出来損ないだから・・・君を守れなかった・・・」

誰と話してるんだ?
周りを見ても誰もいない。
遥1人だけだ。

「遥。落ち着け。」

「遼君っ・・・あれ・・・僕何を・・・」

「・・・何かあったのか?守れなかったって何だ?」

「あ・・・」

遥は俯き、胸に手を当て間を置き話し始めた。

「その・・・夢に・・・出てきて。」

「何が?」

「・・・血を流してる遼君。それから・・・見知らぬ男の子。僕何かに追いかけられていて、捕まっちゃうんだ。そして、ナイフでお腹を・・・」

遥はかなり精神的に疲れているようだ。

「遼君に助けを呼ぶけど、ピクリとも動かなくて・・・目の前には男の子が・・・立っていて・・・泣きながら僕に訴えてくるんだ。『守ってくれるんじゃなかったの?』って。立ち去っていくんだ。」

「その子はお腹の子なのか?」

「分かんない・・・けど・・・僕を『おかあさん』って。」

「そうか・・・」

遥がさらに落ち込みお腹に手を当てる。

「・・・大丈夫だ。今こうやって俺に夢の話をした。だから、それが正夢になることはない。」

「え?」

「聞いた事ねぇか?誰かに話すと正夢にならないって話。」

「・・・ある。」

「だろ?だから心配はいらない。それに、何かあっても守ってみせるからな。」

「・・・ありがとう。遼君。」

「・・・子供の為にも、しっかり寝ないとな。戻るぞ。」

/ 177ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp