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【R18】最高の結婚

第9章 信じるべきは・・・


遥side

助けて・・・
誰か・・・

ここはどこ?
周りは真っ暗。
僕はひたすら、何かから逃げている。

うっ!

途中で躓き、転けてしまった。

やだっ!
離して!!
お願い、お腹の子だけは!

これは何?
過去の記憶?
それとも未来?

いやっ!
遼君!!
助け・・・
っ!!

助けを求めた先には遼君が血を流して倒れている。

遼・・・君?
どうして・・・
僕達を守るって・・・

『はる・・・』

君は誰?

目の前には見知らぬ男の子がいた。
涙を流しながらこちらに何かを訴えている。

『・・・まもってくれるんじゃ・・・なかったの?』

守る?
僕が君を?
君は一体誰なの?

『ひどい・・・ひどいよ・・・ボクのことわすれちゃったの?』

忘れた?

『はるは・・・ボクの・・・おかあさんでしょ?』

っ!?!?

その子は泣きながら遠くへ歩いて行った。

待って・・・お願い・・・



「待って!!」

「遥!大丈夫か!?」

「・・・夢・・・?」

こんな夢見るなんて・・・
きっと不安になってるんだ・・・
大丈夫・・・僕は守ってみせる・・・
ちゃんと・・・

「ごめんね、ちょっと怖い夢見ちゃって・・・」

「・・・凄く魘されていたぞ?汗もかいてる。」

「・・・大丈夫だよ。」

時間を見るとまだ深夜2時。
別荘に来て2週間程経った。
ここでの暮らしは慣れてきたけど、護衛が減ったせいか、不安になっていたのかもしれない。

「そうか・・・」

「顔洗ってくるね。」

お腹大きくなってきたな。
これまで以上に用心しないと。

「さっきのは・・・君なの?」

お腹に手を当て聞いてみた。
返事などするはずがない。

「・・・僕、何やってるんだろ。・・・馬鹿みたい。」
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