第4章 Steal my heart、Girl
三人は罠や戦闘で魔力使ってて回復仕切ってない。シェリーに至ってはさっきの組手で体力も残ってない。アタシも本来の魔法でだいぶ魔力を消耗したし魔導書は組手の時に預けてしまってる。魔導書を使わず残りの魔力で動きを封じようにも、この鎖が身体の自由と魔力を封じられてるから動けない。
「お嬢ちゃん…特殊な魔法使ってたな?」
『「「「!」」」』
「見た事の無いいい魔法だ…宝を持ち帰るより、こんな魔法を使える奴を持って帰った方が上も喜ぶ」
「てめ…姉君を離せ!!!」
「おっと動くなよ」
「「「!」」」
ジャラジャラと三人にも鎖が巻き付く。この現状の打開策を考えなきゃ。このままじゃきっとアタシは拉致されて終わり。
『汚い手で触らないでくれる?』
「あ?」
『暑苦しいし気持ち悪いの』
「………そうかよ。じゃあ涼しく気持ち良くしてやる」
ビリッとブラウスが破かれ胸元が肌蹴る。よし、挑発に乗ってくれた。もっと引き寄せて油断させて。
「………サラシも邪魔だろ」
これも勢い良く剥ぎ取られて宝の山に投げ付けられる。肌に触れる金属の冷たさが低体温症である男の手の冷たさが全身を逆立たせる。
「男を知らない綺麗な身体…体格の割りには、それなりにいい身体付きしてんじゃねぇか」
「やめろ!!汚い手で姉君に触るな!!」
※※※
『いいよ』
一同「!?」
凛とした声がこの広い空間に響く。
『ほら早く犯してみては?』
嘲笑う様に紡がれる言葉は挑発的。
『恐怖も羞恥もアタシには無い。ヨくしてくれるんでしょう?ほら早くしてみてよ』
「…いい度胸じゃねぇか…!」
するり、と汚い手がチェリーの太腿を這った瞬間。そのまま膝を折ったまま脚を蹴り上げると男の顎に命中して一瞬だけ意識が飛ぶ。その瞬間をチェリーは見逃さず、脚を男の首に巻き付けて締め上げる。その拘束を解こうと男がチェリーの太腿を掴むと柔肌に爪がくい込んで鮮血が流れる。
『…っなんて言う訳無いでしょ、このエロ河童!!』
「ぐえっ…」
捻りあげる様に体制をずらすとそのまま勢い良く地面に頭から叩き付ける。先程の組手の時の拳と違って地面へのめり込みは深く亀裂の範囲は広い。これだけの威力だと頭蓋骨のみならず顎と首の骨も…