第11章 遠征
「ソナタ、霊力が弱まっておるのではないか?」
「…!?」
「…ふむ。やはり、自覚はあるようじゃの」
「………」
「しかし、どうしたら良いか分からぬ…そんなところかの」
「………はい…」
流石、巫女姫様。
こちらの事は全てお見通しのようだ。
意気消沈する私を見て、急に吹き出し笑い出す巫女姫様。
「む…」
「あぁ、すまぬ。初々しいと思うてな。まだまだひよっこよな」
「なっ…!!」
余り歳は違わないと思うのだが!?
だが、ひよっこと呼ばれても反論出来ないところがまた悔しい…!!!
「ふふ、そんな顔をするでない。そうじゃな…。巫女とは、神に身を捧げる者じゃ。ソナタは、身を捧げておるかの?」
「勿論です。毎朝祈祷をし、それから…」
「あぁ、違う違う。もっと簡単で…字の如くじゃ」
「…は??」
「ソナタには周りに付喪神がたくさんおるじゃろ?」
「…えぇ。いますが…」
「付喪神も立派な神じゃ。ソナタは身を捧げておるか?」
「身を…捧げる…?」
「つまりは付喪神と1つになること。つまりはセックスじゃな」
「………はい??」
聞き間違いか? 聞き間違いだな。
「じゃから、セックスしておるか?」
「なっ!?/// ななななななんて事を仰るのですか貴女は!!! それでも神道に仕える巫女ですか!!??///」
「何を言うておる。セックスは神聖な行為じゃぞ?」
「はぁぁぁぁ!??///」
やれやれ、と呆れ顔の巫女姫様。
と。
意味が分からず混乱する私。
「ま、今後どうするか決めるのはソナタ自身じゃからな。余はソナタに方法を教えただけに過ぎぬ」
「…」
「ふむ。ソナタのお迎えが来たようじゃの」
「え…」
勢いよく扉が開かれ
「あるじさま!! ぶじですか!!? …えぇっ!? あるじさまがふたり…??」
「これは…」
「これ。ここは神社じゃぞ。扉はもっと丁寧に扱わぬか」
「えっ、あっ、ごめんなさーい!」
「…主、怪我はないようだけど…あまり顔色が優れないようだね?」
「あ、いや…」
「むむっ、あるじさまになにかしたんですか!?」
「いいや。巫女の先輩として少し助言しただけじゃよ」
「あぁ、その通りで…、…!?」
怪我が、無い…?
そんなハズは…先程、妖に頬を…