第4章 お洒落
開けてみると
色とりどりの着物が入っていた。
「わぁ~可愛い~♪」
「…何で着物ばっかり?」
「あぁ。おばあ様が着物が好きでな。家ではずっと着物で過ごしていたんだ」
「へぇ~。だから主さん、ここでもいつも着物着てるんだ?」
「着物っていうか、巫女さんみたいな恰好だよね」
「巫女だからな。これが私の普段着だ」
「えー、でも折角だから違ったやつも着ようよ~」
「このきものがにあうとおもいます!」
「あぁ…それは浴衣だな」
「ゆかた…? きものとはちがうのですか?」
「本来は寝間着としての着物だったのだが、今では夏の着物として定着しているな」
「へぇ…いろんなしゅるいがあるのですね!」
よく見てみると。
道着、小紋、訪問着、浴衣、振袖…
何故か白無垢や色打掛まであるな…
こんなにも…相当な金額になるだろうに…
兄様…
「そういえば、隣のこれは何が入ってんの?」
「さぁ? それについては主教えてくれなかったんだよね。開けてみよっか♪」
開けてみると、そこには…
「わぁぁぁ可愛い~♪」
「…この丈の短い袴、何だろう?」
「これとあわせるのでしょうか?」
それは…セーラー服…
「ねぇねぇ! このフリフリした服とっても可愛いよ♪」
それは…メイド服…
「このふく、きらきらしていますよ!」
それは…チャイナドレス…
「この真っ白なのも服? へんな帽子もあるみたいだけど」
それは…ナース服…
「ねぇねぇ主さん♪ どれ着る~??」
「………燃やす」
「ちょ、どうしたの主!?」
「落ち着いて主ー!!」
「…すまない、少々取り乱してしまった…」
「一体どうしたの?」
「いや、ちょっと…」
兄様がこんな服を買うハズがない。
これはきっと…何かの間違いだ。
そうに違いない。
「ねぇねぇあるじさま、これもふくですか?」
ぴら~んと広げて見せるそれはいわゆる…
「あぁ、それは水着だな。(何故ビキニ…?)」
「みずぎ? おんなのひとのはこんなにちいさいのですね」
「じゃあ、夏になったらみんなで海行こうよ♪ ね? 加州さん、大和守さん……あれ? どうしたの二人とも?」
「…あー…いや、その…///」←想像した
「何でもないよ…///」←想像した