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とうらぶ夢倉庫(長編館)

第4章 お洒落




「うわぁぁぁぁ、おいしいです! びっくりしました!!」
「確かに…本当に主さんの妹さんなの!?」
「本当によっぽどだったようだな…」
「だから言ったでしょ」



朝の食卓も賑やかになった。
作り甲斐があるというものだ。



「そんなに酷かったの? 実は僕は食べた事無かったんだよね」
「たべなくてせいかいでしたよぉ」
「余りに酷くて、みんなであーでもない、こーでもないって言いながらおにぎりとか作ったよね! 懐かしいなぁ」
「あー…したね、そんなことも」




兄様が…余程迷惑を掛けたようだ…
恐るべし兄様の料理…




「びっくりしたと言えば! 大和守さんもいつの間に来てたの!? 知らなかったよー!」
「ぼくもです!!」
「昨日の夜に鍛刀したんだ」
「もー、夜に起こされて鍛冶場まで案内しろって言われるし、大変だったんだからねー」
「…加州さん嬉しそうだね」
「…そうですね!」
「はぁ? いつも通りだし!!」



清光くんだけじゃない
乱くんも、今剣くんも、安定くんも
みんな嬉しそうだ。
こちらまで、嬉しくなってくる。





「そういえば…主さんってなんか普通の女の子とはちょっと違うよね」
「そうか?」
「もっとお洒落しないと!! せっかく主さん可愛いんだし!!」
「確かに…。女の子なんだからさぁ、爪紅くらいしたら?」
「爪…紅…?」
「は? まさか知らないの…?」
「知らぬ」
「嘘でしょ…」



よく…見てみると
乱くんは可愛いってもんじゃないし…むしろ乱くんの方がずっと女の子っぽいし。
清光くんはお洒落だと思う。そういうのに疎い私でもそう思う。
今剣くんと安定くんも、とても髪が綺麗だし…顔も可愛い。



あれ…
女という自信が無くなってきたぞ…





「あ、そういえば! 前の主がね、いつか妹に渡すんだって大事にしていた衣装棚があるんだ!!」
「は? 何で安定がそんな事知ってんの?」
「偶然、主が大事そうに着物を仕舞っているのを見て、聞いてみたことがあるんだ」
「えー!! 僕見てみたいなぁ!!」
「ぼくもみてみたいです!!」
「兄様が…私に…」






皆の好奇心により
安定くんにその衣装棚まで案内して貰った。





「はい、ここだよ」
「おお!おっきないしょうだなですね!!」
「早速開けちゃうよ~♪」





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