第18章 梅雨(一期一振ver) ★
「さて、良い子にはご褒美を差し上げなくては。何か欲しいものはありますか?」
そう問うと、主は顔を真っ赤にして、それは…、と口ごもった。
ここまできてもまだ恥じらいを見せる主が可愛くて仕方がない。
しかし、同時に。もう少し意地悪したくもなってしまう。
「何でしょう? すみません、よく聞き取れなくて…」
意地悪くそう言うと、主はワナワナと震えた後、覚悟を決めたようにグッと私を引き寄せ口付けた。
そして、私の大きくそそり立ってしまったソレに触れて。
「い…一期一振殿が…、欲し、い……///」
そう、顔を逸らしながら、主は言った。
「全く、主はイケナイ子ですね」
相変わらず顔を背けている主の頬に触れ、こちらへ向き直させ、数回口付けをして。
私は自身を取り出した。
「主が望むなら、いくらでも差し上げましょう」
自身を主に宛がうと、ゆっくりナカへ進めて行った。
主の身体は簡単に私の自身を飲み込んでいく。
きゅうきゅうと締め付けてくるのが気持ち良くて。
気を抜くとすぐに達してしまいそうになる。
「…主、全部入りましたよ」
「……ぅん……///」
恥ずかしいのか、両手で顔を隠している主。
そういうところも、可愛いのだけれど。
無性に主の顔が見たくなって、その手を…指を絡めて私の口元に持って行き、口付けをする。
「あっ……/// こ、こら…///」
「ふふ。可愛らしいですな…………」
「……っ!? 私の、名を……??」
「すみません。前の主…貴女のお兄様が、よく貴女の事を話しておりましたので。割とみな、貴女の名前を存じているのですよ」
「そ…、そう、なのか…。兄様…///」
嬉しそうな、恥ずかしそうな、主のお顔。
私にも兄弟がおりますから、気持ちが分かります。
兄弟が自分の事を話していると知ると…嬉しいやら恥ずかしいやら、そんな気持ちになりますからな。
「…今だけで、構いません。今だけ…貴女の名前を呼ばせて頂けますか」
あともう少しだけ、貴女を独占したい。
主としてではなく、一人の女性として…。
「…断る理由など、ある訳がないだろう?」
その言葉の後、どちらともなく口付けを交わした。