第18章 梅雨(一期一振ver) ★
「それに、一期一振殿なら、良いかと思って」
へらっと笑ってみせる主。
それはどういう意味で言っているのか。
私の事など、眼中に無いという事なのだろうか。
そう思うと、何やら黒い感情が芽生えてくるようで。
「…主、私も男なのですよ?」
「ん? 知っているが??」
きょとん、とした顔で、小首を傾げる主。
そんな姿に、何かがプツンと切れた感じがして。
「いいえ。主は分かっておられないようです」
私は、主をベッドに押し倒した。
「い…一期一振殿……?」
「分かっておられないのなら、分かって頂くまで。主…お覚悟を」
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「…っ、ん…、んん…っ///」
ちゅ、ちゅっと何度も口角を変えて口付けをすれば
甘い声を漏らす主。
目をギュっと瞑り、顔を赤く染めている様はとても可愛らしくて。
「んむ……っ、んんっ!?///」
少し口の端が開いた隙に舌を滑り込ませれば
ビクンっと身体を震わせる。
逃げる舌を追いかけ、絡ませて。
ザラリ、とした舌の感触が気持ち良くて執拗に絡ませれば、主はもう呼吸が続かないようで、苦しそうに私の胸を叩く。
「―っ、はぁっ、はぁ……///」
潤んだ瞳が、肩で息をするその姿が酷く艶やかで。
もっと、触れたくなる。
「主…」
陶器のような滑らかな肌に指を滑らせていく。
頬、首筋、鎖骨…そして。
「いっ…一期一振殿!??///」
ばすたおるに手を掛けると、主は慌てて抵抗を見せるが
その手を片手でまとめて主の頭上で固定する。
「いけませんよ主。これは貴女に分からせる為の…、男を侮る貴女へのお仕置きなのですから」
「あ、侮ってなど……」
「侮って無ければあのような言葉にはならないでしょう? 男というものがどんなものか、身をもって、知って頂きます」
「…っ!?///」
スルリ、とばすたおるを解く。
主の綺麗な身体が目の前に露わとなり、息を呑んだ。
じっと見つめられるのが恥ずかしいのか、主は身を捩る。
そんな恥じらい方も可愛くて愛おしい。