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イケメン戦国『時をかけあう恋』

第1章 時をかけあう恋~ファーストコンタクト~


「………お邪魔します…」


小声で挨拶をしながら、ゆっくりと家の中に入る。家の中は電気がついておらず、薄暗い。
初めて見る現代の家。自身の御殿とは雰囲気や造りが違うため、家康は目を見開いて、目だけで辺りを見回す。


「ただいま。……ん?まだおばさん達帰ってきてないのか…。」


折り畳み傘を畳んで家の中に入ってきた佐助。家の中が暗いのと、玄関に靴が並んでいないため、家の者が不在だと気づく。


「まぁ、おばさん達が帰ってきたら説明するか。家康さん、このタオルで濡れたところ、拭いてください。すぐにお風呂の準備をするので。」


コンビニの袋から、新品のタオルを包装から取り出して家康に渡す。
家康もタオルを受け取り、ガシガシと頭を拭き、顔、着物を大まかに拭くと、最後に草履を脱ぎ、足袋も脱いで、足を拭く。
家康がタオルで拭いてる間に、佐助は鞄を玄関に置いて、急いで風呂場に直行して、給湯器のボタンを押して浴槽にお湯を溜めはじめる。

戻ってくると、ちょうど家康も拭き終わっており、スリッパを出して、あがってもらう。


「これはスリッパというもので、家の中で履く草履だと思ってください。お風呂はこちらです。」


初めて見るスリッパを不思議そうに見る家康に、簡単に説明すると、恐る恐るスリッパを履く家康。


「(なんだか貴重なシーンを見れた気がする!)」


顔には出てないが、『徳川家康』がスリッパを履いてる光景に、実はとても感動していた。


廊下を歩き、家の奥にあるお風呂場に案内すると、まだ湯は溜まりきっていない。
その間に、お風呂の使い方などを、わかりやすく説明した佐助。

説明してる間に、ちょうどお風呂が沸いたことを知らせるアナウンスが流れた。

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