• テキストサイズ

イケメン戦国『時をかけあう恋』

第2章 時をかけあう恋~小さな優しさ~


「服と靴は買ったから、あとは下着類とかかしら?」

「そうですね。食器類は家にあるのでいけますし、もし必要なものが出てきたら、その時に買えばいいと思います。」


カートに購入した服や靴のショップ袋を乗せ、母親と佐助は並んで、必要なものを確認しながら歩いていく。
その後ろを黙ってついていく陽菜と家康。二人とも並んではいるのだが、二人の間は少し距離がある。


「(お母さん、楽しそう。佐助くんも、家康さんのことだからか、すごく生き生きしてる…)」


とはいっても、無表情の佐助。
周りの人からすれば、どこが生き生きしてるのかわからないが、従兄弟の陽菜は、小さい頃は夏休みの度に佐助と遊んでいて、今は一緒に暮らしているため、微妙な変化がわかるようになっていたのだった。


「(家康さんも、少しは買い物楽しめたりしたかな?)」


家康が現代に来て二日目だが、家康とはあまり喋っていない陽菜。
人見知りもあまりなく、素直で明るい性格なのだが、前日は佐助が家康に付きっきりで話しかける隙がなかったのと、『お風呂事件』をまだ少し引きずっているため、家康とは挨拶ぐらいしか交わしていない。


「(……普通に聞いたらいいんだろうけど……やっぱり、昨日のことがあって、話しかけづらい……)」


せめて、表情だけでも見て、楽しんでそうか確認しようと、家康の顔を見ようとしたとき





グイっ!


「っ!!?」



家康に腕を掴まれて、家康の方へと引っ張られた。


/ 104ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp