今 君 の 目 に 映 る 空 は 何 色 で す か ?
第2章 ✽ お 見 舞 い
ドアをノックし中へと入ると
ベッドを囲むようにカーテンを閉めていた
流石にカーテンを開けるのに躊躇い
カーテン越しに話しかけた。
『初めまして僕…安田章大です』
「あ…初めまして都桔雪乃です」
綺麗な声が聞こえ心臓の鼓動が少し早くなる
「どう…なさったのですか?」
黙り込んでしまった俺に声をかけてきたが
それは嬉しさと悲しみが混ざった感情で
声が聞こえたのは嬉しかったが
あの時都桔さんは気を失っていたので
当然覚えている訳もないのに少し期待していた分
あの言葉が胸に刺さった。
『あっ…いや…何でもないで』
ふと出ていた関西弁に都桔さんは意外な反応をみせた。