第2章 〜 再会、新しい出会い 〜
顔を洗って部屋に戻ってみるも当たり前だけどそんなに時間も経ってない。
“英”を起こすにも早すぎる。
早く起こしすぎたら怒るからなぁ…
“英”というのは、同じ中学だった国見 英のことだ。
亡くなった私のお母さんと英のお母さんが親友だったため中学の時から国見家にお世話になっている。
親戚とかは?
なんて思った人もいると思うけど、それはまた今度…
とりあえず一階にあるリビングへ向かい新聞を読んでいる人に挨拶する。
『おはようございます。』
「葵ちゃん! おはよう。 まだ五時にもなってないよ?」
この人は英のお父さんの秋人(あきと)さん
すごく優しい 怒ってるところなんて見たことない
相談に乗ってくれたりして<頼れるお父さん>って感じの人だ。
『昨日早く寝すぎたので、早く目が覚めてしまいました…』
「あぁ… すっごい早く寝てたもんね それぐらい高校生活に期待してるってことだね」
と優しく笑ってくれた。
英なら« 小学生? »って馬鹿にしてくるだろうな…
本当、顔は似てるのに性格が全然違うよね←
『はい! 中学の時みたいなことは繰り返したくないので…』
「北川第一の生徒のほとんどが英の行く青葉城西高校に進学してるんだっけ?」
『そうです! 私は約束した人がいるので烏野高校に進学しましたけど、北川第一のほとんどの人たちは青葉城西に進学します。』
「そっかぁ…… てっきり英と同じ学校に行くと思ってたから烏野にいくって聞いた時は本当にびっくりしたよ!」
英の両親は仲が良くて私のことでもまるで自分のことのように喜んでくれる暖かい人達だ。
私が烏野にいきたいと言った時も驚きはしてたものの反対せずに応援してくれた。
国見家の人達は私の守りたい、大切なものの一つだ
けど、時間が過ぎるのはあっという間で…
『あ! もう五時!』
「本当だ。 話してるとあっという間だね! そろそろ母さん起こしてくるよ」
『はい! じゃあ少し早いですけど、英も起こしてきますね!』
「英なかなか起きないでしょ? いつもありがとう。 じゃあ今日もお願いするね!」
『はい! 任せてください!』
そう返事して英の部屋へと向かった。