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かたちのない大切なもの 【 ハイキュー!! 】

第2章 〜 再会、新しい出会い 〜





✾ 月島side ✾


山口と一緒に教室に入ってすぐ一人の女子に目がいった。
窓側の後ろから二番目の席に座ってる女子だ。
『本当に高校生?』と聞きたくなるくらい背が小さい
床に足届いてないし…

けど、その子が笑った顔を見てどこかで見たことがあると思った
小学校の頃にたくさん一緒に遊んだ僕の初恋の子…

すごく久しぶりの再会に驚いていると、山口が葵を抱きしめた。
山口は基本遠慮がちだ。
何をしてても僕が注意すれば「ごめんツッキー」と言ってやめる。
だけど、自分に嬉しいことがあると周りが見えなくなる癖がある。
その癖がでたのだろう
周りにいる人達がザワついても離れない

まぁ、葵が痛がってるのに気づき直ぐに離れたけど……

葵も呑気に笑ってるし……


葵「私ね、クラス確認した時一番に目に入ったのが2人の名前だったの! その時は思い出せなかったんだけど…」

山口「そうなんだ! ずっと会ってなかったもんね!」

葵「うん、ごめんね? けどね、私二人からもらった栞ずっと大事に使ってたよ! ぬいぐるみも家にあるの」


そう言って見せてくれたのは少し色褪せてる四つ葉のクローバーの入った栞。
僕と山口が葵に渡すため、必死になって探したものだ。


山口「あ! それ持っといてくれてたんだ! 嬉しいね!ツッキー!」


山口の言う通り、すごく嬉しい
それにすぐに出て来なかったとしても僕たちのことを覚えててくれたこと自体がすごく嬉しい

口が緩むのがわかる。
けど、本人にバレたら恥ずかしいから口元を抑えそっぽを向く


月島「別に……」


自分でも呆れてしまう
小学校の時は葵に思ってることをほぼほぼ見透かされ、隠し事をしても無駄だってわかってるのにやっぱり自分から素直に言うのは恥ずかしい

自分のしたことに少し後悔していると


葵「ふふっ、けーちゃん顔真っ赤だよ? 本当に思ってることを隠そうとする癖変わらないね! けど、私にはきかないよ? けーちゃんのことならなんだってわかるもん!」


そう言って悪戯をする時みたいな顔をする。

小学校の時もこういう顔をたくさんみてきたけどあの時よりも比べ物にならないくらい大人っぽくなっていて……

少し戸惑った。


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