第2章 〜 再会、新しい出会い 〜
「いやぁそれにしても『試験満点で合格した人がいる!』って職員室で聞いた時にゃ驚いたわ 校長先生も教頭先生もすごく驚いてたぞ!」
『あ、ありがとうございます!』
そうなのだ。
実は私も英も高校入試満点で合格したのだ
烏野高校と青葉城西高校の校長先生がお家に来て頭を下げてきた時は本当にびっくりした。
久美さん泣いてたし←
「お、そうだ スピーチの紙見せてくれるか? まぁ、確認せずとも大丈夫だとは思うけど、しねぇと教頭先生がうるさいんだよ……」
「面倒かけて悪いな」と言いながら手をこちらに向ける先生に『大丈夫ですよ』と言ってスピーチの内容を書いた紙を渡す。
「うんうん! 流石って感じだな。 『伝統を受け継いで…』なんてのは堅苦しいからな! 俺はこっちのがすきだぞ!」
読み終えた先生がそう言ってくれて嬉しく思いながら『ありがとうございます』と答える。
『実はその言葉、母が幼い頃に教えてくれたことなんです』
目を閉じて思い出す
お母さんは私に沢山のことを教えてくれたけど、この言葉が今でも私の支えとなっている。
そんな私を見て八王子先生もわかったのか
「“ 白崎 莉子 ”さんか… あの人は髪型といいあの人の書かれる小説の内容も面白かったもんな! 俺も初めて白崎さんの小説読んだ時『こんなのありなのか!?』って驚きながら読んだぞ!」
八王子先生がまさかお母さんの小説を読んでくれてたとは思いもしなかったのですごく嬉しくなった。
『母の小説を読んでくださったんですね、ありがとうございます!』
「いやいや、俺こそ新しい発見をさせてくれて感謝したいくらいだよ」
そう言って八王子先生は笑顔を見せてくれた。
「あ、そういえば“ 澤村 ”達がまだ体育館にいるかもな…」
『“ サワムラ ”?』
誰だろう…
と思い首を傾げる。
「あぁ、今から行く体育館は男バレが練習で使ってるんだよ “ 澤村 ”はその主将だ」
『なるほど…』
そんな話をしていると体育館についた。
この時の私は思いもしなかった。
扉を開けた先に大きな出会いが待っていることに………