第2章 〜 再会、新しい出会い 〜
家を出て英と二人並んで通学路を歩く
『まさか、英まで新入生代表に選ばれるなんて思ってもなかった…』
そう。
英の部屋で交わした言葉に« ん? »と思った人もいるかもしれないが、英も新入生代表に選ばれていたのだ。
中学の時は授業中寝てばかりだったのに!←
「まぁ、それは思ってたよりも入試が簡単だっt…」
『それ以上は嫌味にしか聞こてないからやめようか?』
「……あーい」
まったくもう…
受験勉強の時に『終わるまで塩キャラメル没収ね!』なんて言って取り上げたら、本当に驚きの早さで終わらせて「塩キャラメルは…?」なんてシュンとした顔で見られたら(よし、次も塩キャラメル没収して勉強やらそう)なんて思えなくなってしまい、結局は先に塩キャラメルをあげてからそのあげた分の勉強をやらすという形をとったのだ。
そんなことを思い出していると、あっという間に分かれ道になった。
私たちから見て右の道が英の行く青葉城西高校、そして左の道が私の行く烏野高校へ繋がる道となっている。
『話してるとあっという間だね! またね英! 気をつけて!』
「はーい。 葵も気をつけて」
そう言葉を交わし、それぞれの道を進む。
雲ひとつない綺麗な空を見上げてどんな出会いが待っているのだろうか、高校で私は変われるのか…
そんな期待を胸に足を進めた。