第2章 〜 再会、新しい出会い 〜
ちなみに、秋人さんと久美さんもスーツを着てくれている。
二人とも今日は仕事のため入学式には来れないけど、こうして写真を撮るために時間をとってくれている。
二人は、美男美女というやつだ。
中学で体育祭や文化祭で二人が来てくれた時生徒(主に女子)が沢山集まるほどだ。
周りの人が言うには英もそうらしい。
英がかっこいいのは知ってたから周りの人からそういう話がでてくるとすごく嬉しかったのを覚えている。
なんて、中学の時を思い出しながら写真を四人で写真を撮った。
「うん! いい感じ!!英は秋人さんに似て本当にイケメンね! 葵ちゃんもすごく可愛い! 莉子ちゃんも喜ぶわ!」
『ありがとうございます! そうだと嬉しいです! 二人ともお仕事の前なのに時間とってくれてありがとうございました!』
「いいよいいよ! みんなで写真撮りたかったし、本当に良かった。」
と写真を撮り終わったあと久美さん、秋人さんと話して再び自分の部屋に戻り忘れ物がないか確認し、玄関に行く。
「いい? 葵ちゃん! もし、知らない人に声をかけられたとしてもついて行っちゃダメよ? たとえその人が葵ちゃんの大好きなお菓子を持っていたとしても!!」
すごく必死に注意しなければいけないことを教えてくれる久美さん。
そう言えば中学の時もこんな感じだったな……
『大丈夫ですよ! 私なんかに声をかけてくる人なんていません!』
「うわ、でた天然。 …まぁ、俺も途中まで一緒だし‹ 意外と ›しっかりしてるから大丈夫」
と、‹ 意外と ›ってところをやけに強調して英がそう言った。
『ちょっと! ‹ 意外と ›って何? 英が一人で行くと迷子になりそうだから一緒にいってあげるだけだし!』
「強がりか」
言い返してみるもののすぐに痛いところをつかれ言い返せないでいると…
「はは、二人とも変わらないね! けど、間に合わなくなっちゃうよ?」
という秋人さんの言葉にハッとし、時計を見るとギリギリの時間だった。
『わわ! やばい! 急ごう英!』
「はいよ」
『それじゃあ久美さん、秋人さん!』
『「行ってきます!」』
そう言って二人で家を出た。