第2章 〜 再会、新しい出会い 〜
✾ 葵side ✾
それから、秋人さんを連れてきた久美さんが戻って来て四人でご飯を食べた。
秋人さんも「二人の作るご飯は毎回美味しいね」なんて褒めてくれてすごく嬉しかった。
その後食器洗いは久美さんがしてくれたから私と英は制服に着替えた。
「きゃああ!! 葵ちゃん、すっごい似合ってるわ!! 早く写真撮りたい!」
「うんうん! よく似合ってる」
『あ、ありがとうございます…』
真新しい制服のため変なところがないかドキドキしていたが、二人にそう言って貰えて照れながらも安心した。
「英はまだなのかしら。 青城の制服って着るの難しいのかな…」
普通は男子の方が女子より着替えが早いはずなのに、私の方が早く降りてきてしまい三人で英を待っている。
『そんなことないと思いますよ? 前に試しで着た時はちゃんと着れてましたし……あっ』
「「??」」
そういえば前に試しで着た時、「ネクタイが結まってくれない」なんて言って私がしたっけ…
なんて少し前のことを思い出していると、階段から足音が聞こえた。
「葵、ネクタイ結んで……」
やっぱり!!
『もう! 前に試しで着た時、教えたでしょ!』
「違う、教えてくれたとおりにしたらグチャグチャになった… つまりこいつが悪い」
そう言って首元にだらしなくかかってるネクタイをいじる。
ネクタイと仲悪いのか!
『はぁ… もう… 本当にグチャグチャになっちゃってるし…』
とりあえず絡まってるネクタイを解いていると
「本当に葵ちゃんはいいお嫁さんになれるね」
「ええ、なんか少し寂しいわ……」
と言う二人の会話が聞こえてきた。
『私も、不器用な方なのでお嫁さんなんてそんな……… …はい、できた。』
キュッと結んで手を離す。
「嘘だろ早くない? 俺の時なんか五分経っても結まってくれなかったのに……」
そう言って不満そうにブツブツ言う英を苦笑いで見る。
「じゃあ英も来たことだし、四人で写真撮りましょう!」
という久美さんの一言でみんな動きだした。