第17章 甘え
愛しい声が耳に届いて、その後、カカシ君が小さく笑った。
「おやすみなさい。花奏さん」
多分もう、彼は気づいてる。横で寝ていた私が目を覚まし、ずっと聞いていた事を。
カカシ君の手が、私のほほに触れた時、涙で濡れているんだから。
落涙して鼻をすすって、我慢出来ない声を漏らしてしまう。
カカシ君は何にも言わないで、ずっと頭を撫でてくれていた。
あったかい体温を感じ、優しい気持ちが広がる。
そんな風にずっと思ってくれていたんだね。
私全然知らなかったよ。
ありがとうね、
ずっと一緒にいてね。
約束だよ、カカシ君。