第17章 甘え
「少し、恥ずかしい気持ちもあるんですが、癒されますね。ありがとうございます。花奏さん」
カカシ君が、いつになく照れている。
私は我慢出来ずにとうとう吹き出し、含んだ笑いをしてしまう。
「花奏さん、もう、まだ笑ってるんですか?オレ結構恥ずかしいんですよ。止めてくださいよ」
「ふふ、カカシ君ってさ、いっつもカッコつけてるのに……今日はすっごく可愛いんだもん」
「……ずっと、ずっと前から花奏さんにして欲しくて……だけど、こんなオレは嫌じゃないんですか?全然男らしくないし……」
カカシ君が自信なく聞いてきたから嬉しくてニコニコしながら答えた。
「え?ううん、全然嫌いじゃないよ、とっても好き、そんな所が大好きだよ、カカシ君」
「…っ!……はー、そうですか、そう言ってもらえて嬉しいです。」
そう言って十五歳の少年は何も言わずに黙ってしまった。
だけど私は気にせずにヨシヨシと、カカシ君の頭を撫でている。
嫌なら手でふり解くはず。それなのにされるがままだという事は、私にからかわれても、頭を撫でる事は止めて欲しくはないらしい。
子供みたいにふくれっ面のカカシは少し頬を赤らめている。
さらにクスクス笑っていれば、
「花奏さーんー」と忠告を受け、やっと意地悪を私は止めてあげた。