第16章 挨拶
「花奏さん、いや、違うからね!何も無いよ、本当に、何にも無い無い。」
「暗部のお姉さんがいらっしゃるんですってねー、知らなかったなー、へーー、はーー。凄いなーモテモテじゃない。」
カカシ君が私の嫉妬塗れの姿を見て更に焦り出す。その姿をを見て、母がクスクス笑いだす。
「ホラ見なさいよ、やっぱりカカシ君モテモテじゃない。あー、花奏大変だねー、どうするの、どうするの?」
「お母さんまで煽らなくていーの!ったくもぅ、恥ずかしいからもう帰るね、また正月来るよ。じゃあ、お父さんによろしく。行こう、カカシ君!」
お母さんまで囃し立てて何考えてんだ、この家族は、と呆れたように二人を見ていれば、カカシ君がニコニコ笑い、兄と母に声をかける。
「ではまた正月にお邪魔させて下さい。それでは失礼します。」カカシが別れを言い、
二人でサヨナラを言い、実家を出てその場を後にした
少し歩いていれば解放された気分になり、カカシ君を見れば同じようで、何度も溜息をついている。
「おつかれ様。ありがとう、カカシ君」
「うん、やっぱ緊張しました。今一気に疲れが来てます。でも良かった、無事に終わって……」
「そうだね、あ、お腹空いたね、何弁当がいい?私はチキン南蛮弁当の口だな、今夜は。」
「あ、いいね。オレもそれにします。」
やっとカカシ君が普段の姿に戻って私はニコニコして歩いていた。