第2章 七歳
ぐぬぬぬ、と悔しがる表情を見せれば、カカシ君はニコニコと笑っている。
私は、その笑ってくれた笑顔が、キュンとなって、たまらなく好き。いつもギュウっと彼を抱きしめたくなる衝動が押し寄せる。
ソファに座る美少年にゆっくりそぉっと詰め寄り、ガバッと抱き寄せる。
「カカシ君かわいーーー!!」
グリグリーと頬を寄せてギュッとしちゃう。
「や、やめてよ、本当に!花奏さんの抱き癖、治しなさいよ。いつもいつもオレに抱きつくの、いい加減にしてよ。迷惑でしょうが。」
そんな事を言われても、全然気にしない私は、ヨシヨシ頭を撫でながら抱きしめる。
だけどやはり恥ずかしいのだろう、いつも真っ赤になって、私の腕の中から、脱出して擦り抜けられる。
彼の手を触ってみたくて触れると、逃げるように手を引っ込め、避けられてしまった。
背中を向けて
全然こっちを見てくれない
可愛くないカカシ君。