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【NARUTO】いちばん近くて遠いひと

第15章 次の日


「花奏さん、身体痛くない?昨日オレ激しくやり過ぎたよね。」

「あ……う、うん…だ、大丈夫…」
寝起きの色っぽいカカシ君に顔を覗き込むように間近で言われ、もうずっと心臓はバクバク言うし顔は赤いし、恥ずかしい。

裸でひっついて目を見て全然喋れなくて、ふと視線を横にずらせば、彼の暗部の印が目に飛び込んでくる。

左腕のタトゥーはカカシ君が暗部に所属していることを刻印する証。

綺麗な身体に刻まれた印…少し胸が痛んでしまう。

カカシ君の誕生日のあの日、初めて任務後の彼を見た。敵の返り血を生々しく浴びた姿は、任務がどれ程過酷で精神的に負担がくるのかを考えれば、さらに胸が苦しく辛くなっていく。そしてその辛さを一切表に出さない彼の精神的強さに感服していた。

「暗部、お仕事大変そうだね…。」

「うん、ま、仕事だからね。オレは自分を見失ったりしてないし、花奏さんのことを考えたら頑張れるんだよ?心配しなくて大丈夫。花奏さんは近くにいてよ。それだけでオレは救われるから。」

カカシ君が優しく微笑み、私の髪の毛を撫でてくれるから、思わず私はクスクス嬉しそうに笑ってしまう。

「何笑ってんの、花奏さん。」


「だって冷血のカカシって言われてるのに、本当に外と中じゃ違うからおかしいよ。」


「ふ、本当だね。オレも自分で感じるよ。あんなに外じゃ花奏さんに冷たいのにね、自分でもよく分からないんだよね。」


「あー、わかった、反抗期か!なるほど!そうだよね、十代前半なんて思春期真っ只中だもんね。二人で真昼間から喋ってるとこなんか見られたら恥ずかしいし、からかわれたら嫌だよね。」


やっと外での冷たい意味が分かりニコニコしていれば、カカシ君は嫌そうな顔をしている。


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