第14章 初夜
「三年後、花奏さん、オレと結婚して下さい。あなたが好きだ。オレはいい加減な気持ちで貴方を抱くつもりない。花奏さん以外いらない。オレはあなたが欲しいんだ。」
「っ!…カカシ君…。」
ドクンッ…!心臓が大きく響き、瞬く間に頬が赤く染まっていく。
真っ直ぐに真剣な表情を浮かばせ、照れてしまう私を見つめるカカシ君。
なんと二度目のプロポーズを
私の誕生日でされた。
まさか結婚の話が出るとは思わず、私は緊張してドキドキ、心臓がうるさかった。
「カカシ君………」
だけど抱かれる覚悟を決めた時から、
この問いの答えを私は決めている。
本気で訴える彼の瞳を、優しく目で見つめ返し、愛を受け入れた。
「…カカシ君にそんなこと言ってもらえて嬉しいよ、ありがとう…大好きだよ。」
少し、こみ上げる感情を抑え、涙目になりながら感謝を伝え、彼を見つめているけど、カカシ君は中々返事を言わない私に困った顔をむけている。
「ねえ、結婚して?花奏 」
「…また……もぅ……」
彼にまた呼び捨てにされちゃったのに、すっごく甘く言われて、もっとカーーッと顔全体が赤くなってしまう。
恥ずかしくて口元を抑え、カカシ君に震えながら答えを伝えた。
「はい…私で良ければ…」
次の瞬間彼が大声で叫んだ。
「本当に?花奏さん!
ねぇ!本気?ねぇ、うんって言って、早く!今すぐ!」
「え"えっ!!??」
ガバッ!と両肩をカカシ君に力強く掴まれ、間近で私の瞳を見つめながらギラギラと目を光らせ、大きい声で何度も確認してくる。
こんなにも気迫溢れるカカシ君を私は一度も見た事がなくて、思わず声が上ずり気味の焦った声を出していた。