第11章 特別な誕生日
「カカシ君…ごめんね、私あなたの気持ち全然分かってなかったよ。無神経だったよね…本当にごめん…」
ご飯を二人で食べている時、カカシ君に今までの愚行を謝れば、カカシ君は目をまん丸にして驚いている。
「え、そんな事全然気にしないで大丈夫だよ?ええ?どうしたの?花奏さん」
「だって、カカシ君の気持ち無視してお風呂入ったり、小さい時何十回もしたでしょ?あと、無理矢理抱きついたり…あれは後でカカシ君はしていいって言ってたけど……ごめんね?」
私がションボリした姿を見せれば、カカシ君がたちまち顔を赤らめて恥ずかしがった。
「え…?ああ……うん。大丈夫…」
目を逸らしてお茶を飲んでいる。
「本当?私、カカシ君に裸でも湯船の中でも何回も後ろから急に抱きついたり、前からもギュッて密着して離れなかったり……本当に嫌だったよね?ごめんね?」
その言葉を言った瞬間、
ボッ!と顔を真っ赤にしてカカシ君は声を隠してしまう。
「……………あんなの、よく耐えたよオレ…」
あまりに小さくて
何て言ってるか分からない。
「え?何か言った?」
「な、何も言ってない!!もう、食べようよ、冷めるよ?」
「え、何、真剣に謝ってるのに…あと布団の……」
「も…もう、もういい!!いいから、食べよ!花奏さん!」
真面目に言ってるのに、さらに真っ赤になって、全然私を見てくれなくて、ひたすらカカシ君はパクパク食べていた。