第9章 十四歳
今日は私の誕生日。
カカシ君の十四歳の誕生日の時、夜遅くまで彼の家の前で待っていたけれど、仕事らしくて最後まで会えず、ドアノブに紙袋を引っ掛け、写真立てのプレゼントを置いて帰った。
今日のメニューは私の大好物ばかり。
オムライスにコーンスープに野菜のトマト、ブロッコリー、キューリ、ウインナー。
私が大好きな食べ物を作っていたら、彼の気配を感じ、ニコニコと口を緩ませ笑って、火を止め玄関に向かう。
ノックの音がする前にドアをバッ!と開ければ、口布を外したカカシ君が目を大きく開けてビックリしていた。
「いらっしゃい!カカシ君!どうぞ!」
「テンション高すぎでしょ。ビックリするからやめてよ。花奏さんはホント変わらないね。」
「えー、そうかなー、いやー嬉しすぎて!さーどうぞ!ごはん用意してるよ!一緒に食べよ!」
「じゃあ、お邪魔します。」
私に促されて靴を脱ぎ、部屋の中に入って、椅子に腰掛けた。やっぱりまた身長が伸びているし、顔つきが変わっている。
マジマジと見ていれば、顔を顰めて、ちょっとだけ頬を赤らめている。
「あんまりジロジロ見ないでよ、恥ずかしいでしょ?口布だってつけてないし……。」
「ああ、ゴメン、嬉しくて、へへ。料理後もうちょいあるから持ってくるね。」
スキップしそうなぐらい嬉しくて、作った料理を、運んで持ってくると、今度はカカシ君が私を見ていた。