第7章 十三歳
「あと二年で覚悟を決めて下さい。」
「……待って、待ってよ。何で?急に、突然どうしたの??」
「突然じゃない。ずっと、考えていました。花奏さんを抱ける年齢は、何歳なんだろうって……。」
カカシ君は、ゆっくり話をしながら、真っ直ぐに目を逸らさず、ずっと私を見つめている。
「本当は、今すぐにでも花奏さんを抱きたい。」
「……っ!!」
突き刺さるような鋭い視線を向け、十三歳にはとても思えないほどの真剣な瞳だった。
「カカシ君、今、本気で言ってるよね……ええ?」
「オレはいつだって本気ですよ。」
「いや、カカシ君、私は………」
「花奏さんが、今はダメだって分かってます。オレだって、まだチビだし、成長途中だから、あなたを満足させる事が出来ない。」
「ま、…満足⁈⁈え、何の………いや、嘘、待って、今、あなた何の話をしてるのよ。」
「さっきから何も変わってませんよ。あなたを抱きたい…それだけです。」
「………えぇ?」
真っ赤になってバクバク心臓を脈打たせていれば、カカシ君はクスクス可笑しそうに笑っている。
「オレ、暗部に入る事が今日決まりました。だから、もうこうして気軽に来ることが出来なくなる。
花奏さんに、ちゃんと先に抱く事を言って、準備してもらってないと、十五歳になった時、あなたが困るでしょ?」
顔を近づけられて、「ね?」と言われ、
さらに心臓が叫びだす。
「カカシ君……」
「花奏さんは逃げれないよ、二年あるんだ。二年待つから、それまでに覚悟して下さい。」
カカシ君があまりに真剣過ぎて、私の顔が真っ赤になって照れていれば、ニッコリ笑って唇を合わせてキスをしていた。