第7章 十三歳
「十五…オレが十五歳の時、あなたを抱きます。それまでに、花奏さんは、心の準備をして下さいね。」
カカシ君が退院してから一年経ち、
彼がお家に久しぶりに来てくれて、私達は、のんびりパジャマに着替えてソファにくつろいでいる。
ここ三ヶ月ぐらい、カカシ君はずっと、
「一人にして欲しい」と、
私を避け、ご飯を食べにも泊まりにも来ていない。
その理由が分からず、
私は、カカシ君がリンやオビトの事で悩んでいた事を知っていた。それが原因?と聞いたけど、「違う」って言われた。
だから今日は来てくれた事が嬉しくて、久しぶりに一緒にお風呂に入ったり、ギュゥーッと抱きしめたり、私は気持ちを爆発させていた。
そのマッタリ時間をぶった斬る言葉に、私は思わず読んでいた雑誌を、バサッ…と落としてしまう。
「………カカシ君……?」
震えながら雑誌を拾って、右に座る彼を見るが、カカシ君は嘘や冗談を言っている瞳ではない。彼は、本気だと目が訴えている。
何の前触れもなく
いきなり
抱く宣言をされた。