第6章 病院
「カカシ君!!!」
病院の廊下をもつれそうになりながら走り、ドアを開けた瞬間、ベッドで斜めに座り、左目をグルグルに包帯で巻いた彼を見つける。
次の日元気よく任務に向かった日から数日後、やっと帰ってきたと待ち続けていれば、病院にいると教えられ、急いでここまで走ってきた。
その痛々しい姿を見て私は胸が痛く苦して、ワナワナ震えるように立っている。
ーーそばに近寄って抱きしめたい、だけど彼は男だ、人前でそんなことをされたくない。分かっているのに、今彼に触れたくて仕方がない!!
私の姿に気づいたのか、ミナト先生やリンが、気を使って席を離れ、二人きりにしてくれた。