第5章 十二歳
「カ、カシ君?え?…私…」
「カカシ、オレの事はカカシでしょ?」
「あ、…うん、カカシね……」
ド、ド、ド、ドっと心臓が強く鳴らしていれば、カカシ君が近づいて私の胸の真ん中を触った。
「花奏さん、心臓バクバクしてるね。」
「あ、何胸触ってるのよ!これはびっくりして!」
「オレのも触って。」
ヒョイと手を捕まれ、小さな胸の真ん中に手を置けば、心拍数が跳ね上がっている。
「花奏さんと一緒だよ、ずっとオレ、ドキドキしっぱなしで、死んじゃう。」
恥ずかしそうに真っ赤になって笑うカカシ君。何故だろう、もう一度キスをしたくなった。
ほっぺにキスをすれば、カカシ君は口を尖らす。
「花奏さん、そこじゃない。もう一回。」
「え、ダメ?」
「ダメです。」
「目、瞑って?」
「ふふ、はい。」
私はカカシ君の唇に
もう一度優しくキスをした。
「ありがとうございます、
オレ明日頑張れそうです。」
ニッコリ大人びて笑うカカシ君がいた。