第4章 朝
朝ふと目が覚め起きると、まだ七時前なのにカカシ君は服を着替え、もう帰ろうとしている。
「あ、起こしました?おはよう、花奏さん。」
窓からの柔らかな光を浴びてキラキラ瞬い端整な少年は、私を少し困った顔を浮かべ、見つめている。
「すみません、花奏さんは寝てたので起こさないように帰ろうと思ったんですが……。」
ゆっくり眠い目を擦りながら、カカシ君の話を遠くで聞きながら、寝ていたベッドに座るように腰かけた。
「おはよ、カカシ君。ふわぁーー……、
んーー!ねぇー、まだ六時五十分だよ。何でこんなに早く起きて帰ろうとするの?」
背伸びをし、欠伸をしながら時計を再度間違えていないか確認した。
カカシ君に近づけば、目を見開き口元を押さえ、急に顔を真っ赤にする。
「パ、パジャマが乱れてる!早く直して下さいよ!そんな格好でウロウロしないで!!」
横に顔を逸らして指摘され、自分の姿を壁に立てかけている大きな縦に長い鏡で確認すれば、ちょっと肩が見え、ブラの紐が見えていた。流石にこれは恥ずかしくて、ササっと正す。
私のパジャマと称したTシャツは、兄のやつを借りパクしたものだ。男性用だから大きめで、下は短い短パン。
ーーんー、何て色気ない……はははっ!
だからモテないのかなーと自分で自分を卑下してションボリしているが、カカシ君は、どうして、こんな色気ない姿に戸惑うのか良く分からない。