第3章 夜
「冗談ですよね?」
「あ、ありがとうー、ん?なぁに?」
「風呂」
「あなたがどこか怪我してないか確認したいし、一緒に入るよ?」
「は???いや絶対、無理。むり!イヤだ!」
「照れなくていいし、私を気にしなくて大丈夫だよ。私は見られても全然平気、心配しなくていいから。」
カカシ君に目を向けずひたすら洗いものを片付けていれば、まだ観念しない美少年は、私に自立を伝える。
「……オレは一人で入れます。」
「カカシくーん、話聞いてた?身体を確認したいの、大きな怪我がないかとか報告も兼ねて」
「何も問題ありません。」
「それを確認するのは私。オケー?」
「オレをコロス気ですか?」
「何のこっちゃい、ホラ、終わったから入ろ!」
手をタオルで拭いてグイと腕を掴んで強制的に風呂場に連れて行く。やはり七歳の力は私の方が上だ。この事実を知るとニンヤリして、困り焦る表情のカカシ君を見つめた。
「花奏さん、本当にダメですって、オレは男ですよ?」
「七歳はまだ子供でしょ?八歳ぐらいまで私はあなたと入るわ。」
その言葉に目をまん丸に開けて瞬く間に頬を赤らめイヤそうな顔をする。
「やっぱりムリ…………、ちょっ!!!花奏さん、服を脱がないで下さい!出れないじゃないですか!」
逃げようとするドア側で私は通せんぼをして、知らないフリをして自分の服を脱ぎ出した。