第19章 二十六歳
あっという間に成長していく子供達。なんだか、少しだけ寂しい。
二人ともしっかりしすぎてる。長男なんて全然甘えてくれないし構ってくれない。
なんか寂しい。七歳の男の子って、五歳の男の子って、こんなもんなんだろか。
さらに今日入学する次男は、カカシ君以上の実力があるんじゃないかと、入る前から噂が立つほどの実力者に成長している。
五歳のくせにしっかりして頭もキレて将来有望のようだ。
これも全てカカシ君のスパルタなご指導のおかげ。
ーーが、流石にやり過ぎだって言ってもまったく男どもは耳を貸さない。
子供達も全然苦じゃないらしく、みんな和気藹々と楽しそうに修行してる様子を側から眺める日々を送る。
一人置いてけぼりを食らったように感じ、ずっと子離れ出来ない母親は、歩きながら次男坊を見つめ、次の希望を抱く。
「男の子がイヤってわけじゃないんだけどなぁ、やっぱり女の子欲しかったなぁ……」
誰にも聞こえないぐらいの声を出せば、カカシ君が瞬時に反応する。
「じゃあ今日しよ。」
「…っ!な、何で聞こえてるの。三人目も男なら大変でしょ?」
「ん?オレは男でもとっても嬉しいんだよね。お金なら大丈夫だし、花奏さんの実家も近いから安心だし。ね?今日からまた始めよ。」
「……うーん、考えておきます。」
私が半分くらい承諾した返事を返せば、嬉しそうに笑う。カカシ君は何歳になっても、笑った顔ってやっぱり可愛い。
キュンって鳴る。何年一緒にいてもやっぱり変わらない中身に私はいつも気持ちが穏やかになる。帰ったらいっぱい抱きしめてあげたくなる。
そんなイチャつく姿を子供達は辟易して毎回自分の部屋へ行く。
二人の寝室では何年経っても、変わらずにいつも愛を確かめ合っている。
カカシ君は年々体力と技術を身につけてしまって、もう負けてばかりいる。
濡れて息荒く見つめる瞳に、簡単に許してしまう私。そしてカカシ君はその事実を知ってるからまたタチが悪い。
最近、一回一回が濃過ぎて体力が追いつかない今日この頃です。