第18章 もっとたくさん
「ううっ……」
「お、おい…」
「ご、ごめんねぇ…っ!」
「や、いいんだけど…なんか、悪かった」
「ううん…そんなことない…」
ぐずぐずと今度は泣いてしまって、本当に迷惑極まりない。
どうにも止められないでいると、ちょっとくしゃっとしたハンカチが差し出された。
「返さなくていいから」
「あぅ…、ご、ごめんね……っ!」
轟くんはうんざりしたのか、押し付けるように渡すと保健室を出ていった。
きっと、もう会うなってことかもしれない。
また一人、迷惑をかけてしまった。
身体のダルさは抜けるわけじゃないし、相変わらず、お腹も頭も痛いし、気分は沈んでいくし、泣き疲れてそのまま寝てしまったらしい。