第17章 あいたい
青ざめていく男の子の顔。
泡を吹いていて、よく死ななかったなって。
どこか冷静に見てる私がいて。
いろんなヒトが私を捕まえようとして、逃げて。
あれ?そのあと、どうしたんだっけ?
何回思い出そうとしても、次のシーンは、木々に囲まれてロープを縛る私。
大人の都合で出来た価値観に私は合わない。
「それじゃ私は………一旦報告……よ」
「先生………?」
「保護者がわり……ね」
「……」
「友達が……から……呼んでおやり」
「……」
先生、という単語が聞き取れた。
まだ、頭が働いてない。
先生、来てるのかな。
あいたい。