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【ヒロアカ】コスミックロジカル【裏】

第1章 非合理的な選択肢


その日の出品は10人。
普通の人間そのまま。
男女問わず、ホルマリン漬けのような、謎の水溶液に全裸で沈んでいる。
その上で両手足に枷。
正気の人間がやることではない。
場馴れしていない奴なら一瞬にして込み上げる憎悪と吐き気。
さすがに一度、口元を抑えた程だ。
一人ずつ紹介され、段々と値が付いていく。
人気なのはやはり『若い男』。
どんな個性でも耐性が付きやすく、付加を与えやすい。
それで一儲け、なんて朝飯前だろう。
そしてやはり売れ残ったのは、『若い女』だ。
「…っ」
端にあるホルマリンがまだ残っている。
中身は、案の定。
年は、生徒と同じくらいか。

これは、同情なんかではない、と。
仕事で来ているんだ、と。
自分にあと何回言い聞かせればいいのだろうか。

「それでは、終了致します。
商品の引き渡しは……」
「待て。その売れ残りはどうする?」
「は?あ、あぁ、普通に処分しますが?」
処分。
物のように扱われるこの場では、金にならない物は、ゴミ同然。
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