第34章 【番外編】恋人ごっこ2
「せんせ……、あ、も…っ!」
勝手に腰が震えて、自分のイイところに動いてしまう。
恥ずかしくて、顔を隠そうとする手を離すと捕まれる。
「見せろ」
「…っ!!!!」
命令するように言われたと同時に、私の弱いところをぐっと引っ掻かれ、慣れない身体はあっという間に果てを迎える。
じんわりとシーツを濡らし、足が震えた。
「ぁぁ……はぁ……」
最初の倦怠感。
長い時間焦らされた身体は呆気なくのぼりつめ、脱力した。
ぽろぽろと涙が止まらなくて、ぼんやりと見える天井を眺めてしまう。
捕まった手のひらが少しずつ滑り気を帯び、上下に擦るようにと促される。
「…っ」
「こっちはまだなんだが…」
「あ、っ、すみません……」
上に乗るように抱き上げられ、動けないように肩に腕を回され、もう片方の手でまた動かし方を教えてもらった。
どんどん手のひらで大きくなっていくソレに、緊張してしまう。
脈が直に伝わり、時折ひくんと上下に動いた。
なるべく見ないようにと目を強く瞑り、なるべく想像しないように違うことを考える。
あまりにもぎこちない仕草だったのか、先生は体勢を変えて一気に侵入してきた。
「はあぁぁ……っ!!」
「下手くそ」
耳元で思いっきり悪態をつかれながら。
圧迫される奥と、少しの痛み。
ぐいぐいと内臓を押されるような刺激。
「んんんっ!!っ、ん、ふぅ……っ!」
全部が待ち遠しくて仕方なかった。
自分の体重で既に限界なのに、抑えられて打ち付けられて、びくびくと身体が痙攣する。
「ぁぁあっ!や、やめてぇえっ!!」
昇った感覚からずっとそのままで、悲鳴に近い声すら出てしまう。
くちゃっとした粘着性のある音が響いて、それが自分のだと思うと恥ずかしくて仕方がない。
「あ……せんせ、も、もう…っ!!」
先生はやれやれと言いたげな、呆れたような顔をして、私の一番弱いところに楔を打ち付けて、最後にちゅっと、唇にだけキスをしてくれた。
「っ!!!!」
気を失いそうなのが一気に引き戻って、そして、気持ちいい波が自分に襲ってくる感覚が、襲う。
声にもならなくて、ただ、指先にまで入ってしまう力を抜くにはどうしたらいいかを考える余裕もないほどで。
その場にぐったりと倒れて、ひくん、と震えることしか出来なかった。