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【ヒロアカ】コスミックロジカル【裏】

第31章 【轟編】聖域の証明


どことなく、心がざわめく。
淡い恋心だと、自分の事ながらに笑える。
何をどう暴走したら、そうなったのかはわからないが、この前の神聖な空気に触れてから、どうもそうしたいとしか思えない衝動に駆られる。
もしかしたら、これが、父からの遺伝、なのかもしれないなどと。
今の母とどういう風にそういう関係になったのか、そう思えば繋がるのだろうか。
どこか、いつか、家族として繋がりが持てるのだろうか。
淡い期待だ。
それと同じくらい、濃く、強く、思う。


だから、行動を起こしてしまったのかもしれない。
それは、その日、病院から帰ってから。
寮内でたまたま二人になってしまったせいかもしれない。
血が、ざわめく。
談話室の明るい照明すら、どんよりと感じる。

「…」
「……?」
こんなことは間違っているのはわかっている。
「先生とのこと、他の人は、どのくらい知ってるんだ?」
「…っ!!だ、ダメだよ……お願い…」
予想通りの答えだ。
「なんでも、聞くから……」
彼女はきっと庇うだろうと。
きっと、こんなのは間違っている。
それでもどこか、引き留めて振り向かせたくて。

「もっと、教えてくれないか?」
「……?」
「のこと」

悲しい程に不器用なその片想いを、ぶつけるしかなかった。
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