• テキストサイズ

【ヒロアカ】コスミックロジカル【裏】

第30章 【番外編】熱い



熱い身体からその熱を奪うように皮膚を密着させる。
夜景が僅かにカーテンから差し込むが、他はほとんど見えない。
それでも何故か、その赤らんだ顔の表情や肌の色が、すぐにでも想像できて思い出せる。
何度見ても飽き足らない。
その息遣いだけで、その姿を思い浮かべ、そしてまたじわりと背中を罪悪感が流れていく。
「はぁ…っ、あっ、あ、ぁつい…っ」
宥めるように額を撫で、汗ばんだその肌からむわっと匂う甘い香りに、後頭部がじんわりと痺れるのを感じる。
「せん、せ、あっ、きたないから、さわっちゃ…やだ……」
「汚くないぞ…」
汗のことだろうか。
他の女なら、そんなことも思っていたかもしれない。
掻き抱くように、小さな背中に腕を回し、継ぎ目の特に深い傷口を柔く食み、全身でその存在を確かめた。
「あ…!やぁ…っ、あ、あっ」
か細いすすり泣くかのような声が、脳髄にまで浸透する。
辛くないよういつもより緩やかに接しているつもりだが、息が苦しそうだ。
「あっ、あっ、先生っ、どうしよ…っ!
ぎゅってされると、きもちいいの…っ!
あっ、ああっ…!どうしよ…っ」
「そうか」
あまりに煽られるその言葉に、思わず笑いが漏れる。
いつもより密着した身体に、慣れないことに、動揺しているらしい。
言うにはあまりにも照れ臭く、そして一生徒にこういうことを言っては間違いなくセクハラになるだろうと、脳が勝手にストッパーをかける。
それでも、この息の詰まるような、喜びは、なんと表現したらいいだろうか。
「せん、ああっ!…せんせ、おねがい、いっしょに、んんっ…!!
いっしょにっ、あっ!!い、いきたいです…っ」
「仕方ないな…っ」
余裕そうにそう言えば、追い討ちをかけてやるが、こちらも保ちそうにはなかった。
最後に舌を絡ませ、その柔らかな唇に触れる。
熱は、大分発散されたようだ。
/ 281ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp