第7章 HERO
必殺技のアドバイスや戦い方の見直しだとか
本当はそう言う事を教えないといけないのに
すぐに話が脱線してしまう
「切島くんのヒーロースーツって
露出度高めだよね…」
切島「そッスね!個性が個性なんで
服とか破けちゃうんッスよね」
なるほどねと頭を立てに振る
瀬呂「そーゆう先生だって
結構刺激度高めですよ
俺たち健全な男子高校生ですから」
「えっ…!そうかな…?」
なんの疑問もなく、事務所側が用意した
このヒーロースーツを着ていたため
そんなに興味もなかったが
たしかに言われてみれば、
体のラインがわかるピッタリとした生地
胸の当たりはぱっくりと空いている
黒と青で構成されたヒーロースーツ
「社長の趣味…だったのかな」
瀬呂切島((社長ナイス趣味…!))
ヴォッンドゥ────ン
爆破の派手な音がきこえた
「爆豪くん派手にやってるなあ」
切島「ほんとすげえなアイツ」
爆豪(掌全体じゃなく
一点に集中して起爆……)
新技・徹甲弾!!!
オールマイト
「爆豪少年は相変らずセンスがいい」
相澤と話していたオールマイトは
崩れている岩に気が付かなかった
爆豪の蹴散らした岩が下にいる
オールマイトへ向かって落ちた
爆豪「あ オイ上ッ!!!」
オールマイトは爆豪の声に
気づいて上を見上げた
相澤がいち早く動こうとした、
その時 オールマイトに向かって落ちてくる岩を
目にも止まらぬ早さで緑谷が砕いた
腕がダメなら脚を使えばいいんだ!
"君はまだ私を倣おうとしている"
拳じゃなくたっていいんだ!
オールマイト
合格だ。合格だよ緑谷少年!
緑谷「大丈夫ですか?!」
爆豪「気ィつけろよオールマイトォ!」
相澤「オールマイトここは危ないので
安全な場所にいてください」
オールマイト
("大丈夫ですか?" "危ないので" か。
分かってはいたけど、
私はもう守られる側なんだな…)
「なにかあったんですか?」
凄い音が体育館に響いたので様子を見に来たユキ
コンクリート「実は……カクカクシカジカで」
「なるほど!まったくわからん!」
ミッドナイト「そこはわかる所でしょ!」
事情を聞いたユキはオールマイトの方へ
「オールマイト…」
いつもと変わらない
オールマイトのはずなのに
その背中はどこか悲しげに感じた。