第2章 Plus ultra!!
風呂場
峰田「求められているのは
この壁の向こうなんスよ…」
緑谷「1人で何言ってるの峰田君」
壁に耳をつけて女風呂から聞こえる声に
耳を澄ます峰田
峰田「ホラ、いるんスよ…
この向こうに男女の入浴時間を
ズラさないなんて
事故…そう事故なんスよ…」
一部の男子が反応する
飯田がやめたまえ!と峰田を止めに入るが
峰田の性欲はそんなものでは止められなかった
ものすごい速さで個性を使って壁を登り始める
もう間に合わない誰もが思ったその時
にゅっと洸太が出てきて
峰田を突き落とした
峰田「くそガキィイイイイ!」
洸太
「ヒーロー以前にヒトのあれこれを学び直せ」
梅雨「やっぱり峰田ちゃん最低ね。」
芦戸「洸太くんありがとうー!」
洸太「なっ!」
刺激が強すぎたのか鼻血を出して
失神してしまい男湯の方へ体が傾く
緑谷は落ちてくる洸太を受け止め
すぐにマンダレイの元へ連れていった
マンダレイ
「大丈夫落下の恐怖で
失神しちゃっただけみたいだから」
緑谷「大丈夫なんですね 良かった。」
ふふと笑い
マンダレイ
「よっぽど慌ててくれたのねありがとう」
緑谷「あの…洸太君はヒーローに
否定的なんですね…」
マンダレイは緑谷の方をみると
緑谷はいや、僕の周りにはヒーローになりたいって人が多かったからと付け足した。
マンダレイは静かにそうだねと答えた
マンダレイ
「洸太も普通に育っていたら
ヒーローに憧れていたんじゃないかしら」
緑谷は普通?と聞き返した
その時扉があいてピクシーボブが入ってきた
ピクシーボブ
「洸太の両親はヒーローだったけど
殉職したのよ。
3年前にヴィランから市民を守ってね。
ヒーローとしてはこれ以上ない程に
立派な最期だし名誉ある死だった。」
マンダレイ
「私達のこともあまり良く思ってないと思う
他に身よりもないし、
仕方なく従ってるって感じかな
ユキには懐いてたんだけどね…
ヒーローになったんだってユキの
口から聞いてからちょっと不機嫌なのよ。」
ピクシーボブ
「洸太にとってヒーローは
理解の出来ない気持ち悪い人種なんだよ」
とても無責任で他人事な言い方になるけど
色々な考えの人がいる
立て続けに聞く価値観の相違に
僕は何も言えなかった。