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僕のヒーローアカデミア

第13章 ACADEMIA



「…!何を言う!
お前達が作った
個性を壊すクスリが関わっているんじゃ!」

治崎【残念ながらその推測はまちがってる
私なら、君の手助けが出来る】

「ラグドール…」

会話なんえ頭に入ってなどいない
目の焦点が合ってないユキは
聞こえるかわからない声で呟き
瞬きをしない目からは涙が流れた


あの時、病院で生死をさまよった時にみた
黒いモヤが言った言葉が頭を過ぎった

【お前は裏切るさ】


治崎【ヒーローは守るものが多いよな

だがどうだ?守ってきた人々にさえ
少しの失敗ですぐ手のひらを返される
おかしいと思わないか。
そんな奴らを守る価値はあるのか?

そんなめんどくさい重荷なんて
下ろしてしまえばいい。
ヒーローってのは
殺せないっていうハンデが付きまとう
ヒーローじゃないからこそ
守れるものもあるさ】


「……」

下を向いたまま動かないユキ
治崎は手袋をはめながら
近寄りユキの肩に手をやり
グッと上に上げた
虚ろな目をしたままで
ラグドールと呟く声は消えそうだった

治崎
【こっち側へ来て友人を助けるか
あっち側で指を加えて
友人が衰弱していく姿を見るか】

「助け…る?」
機械のように乾いた声で言葉を繰り返す
治崎はユキに手を差し伸べる
差し伸べられた手と治崎の顔を交互に見返し

ユキは数秒考え込んだ後
治崎の手を取った

治崎【交渉成立だ 音本!】

どこからともなく姿を現したのは
つば広帽子にコートと
全身黒づくめの格好をした
男がユキの前に立った

音本
【お前の個性は】

「 「シールド」と「視界ジャック」
四肢のどこらでもシールドが出せる
目を見れば視界を操れる。

…なにこれ口が勝手に…」
治崎
【シールドか…天蓋(てんがい)と
個性がかぶるか…】

勝手に動いた口を抑えながらユキは
音本(ねもと)と呼ばれた男をみて
(厄介な個性だ)そう思った

音本【今何を考えてた】

「厄介な個性だと思った。」

まただ
どうもコイツには嘘が付けないらしい。

音本【裏切るつもりはあるか】

「……いいえ。」

治崎
【いい返事が聞けて嬉しいよ】


真っ黒なペストマスクを差し出した。

治崎
【信頼の証だ】
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